2011年4月26日火曜日

福島県内小中学校の放射能汚染

先に福島県内小中学校で保護者たちが自主的に空間線量を測る運動について紹介しました(「飯舘村のみなさん」)が、その結果県が全小中学校、幼稚園・保育園、公園などの空間放射線量を測定して結果を公表しました。
福島県内小中学校等の空間線量http://www.pref.fukushima.jp/j/schoolmonitamatome.pdf

4月19日、文科省は福島県教育委員会に県内小中学校、保育園などで、子どもたちの校庭での活動について「年間20ミリシーベルト」という被曝「暫定」基準値を通達しました。
文科省文書http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1305173.htm

これは国際放射線防護委員会(ICRP)の一般人の基準値(1~20mSv/year、内部被曝に関して考慮不足といわれている)の上限数値です。いままで1ミリシーベルトとしていたのに、なぜ20倍なのでしょうか? ICRPは緊急時20~100ミリとしていますが、それは退避中とかであって、長期間日常生活を送ることを想定していないはずです。ましてチェルノブイリの経験で明らかなように、子どもは大人より被曝に対する感受性が高いのだから、保護基準はより厳しくすべきはずです。
福島県内の小中学校などでは、現行法で「放射線管理区域」となる0.6マイクロシーベルト/時以上の空間線量になる所が75%以上になってしまっています。ニュースでは、福島市内の公園で「遊びを1時間以内にするように」という県の掲示板が取り付けられる様子が報道されました。20ミリシーベルトという「基準」(文科省もさすがに夏休み明けまでの暫定値としている)は、官僚による「何もしないため」のつじつま合わせだけではないか、という疑問が出されています。
撤回を要求する主張http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1093
文科省との交渉報告http:/blog.canpan.info/foejapan/daily/201104/21

経産省ではなく、子どもの権利を擁護すべき文科省がなぜ? と思ったら、旧科学技術庁という推進派の拠点のひとつが文科省内にありました。さらに文科省は小学生に「わくわく原子力ランド」、中学生に「チャレンジ! 原子力ワールド」という副読本を全国で配布する推進団体だったという怖いお話しなのでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。